そろそろ「ハザ掛け天日干し」の季節です。
稲を刈ったあと、ハザに掛けて太陽と風でじっくり乾かす。
今では「面倒だ」と言われ、生産量も落ちるこのやり方。
でも、その手間を敢えて選ぶことで、
お米の価値は増幅します。
本気で値段をつけるなら──
5kgで7,800円(税抜き)くらいしてもおかしくない。
もし農家さんがやってくれるなら、私はその値段で買います。
……ま、農家さんは「そんな安い値段じゃ売らない」と言うでしょうし、
実際には自分でやっちゃうんで買いませんけどね(笑)
芋ようかんも、ハザ掛け米も、結局は「お金じゃない」。
手間と信頼、その積み重ねにしか価値は宿らないんです。
──政治が悪い。財務省が悪い。社会が悪い。
対外純資産が世界一なのに、なぜ借金を返済しなければならないのか?
なぜ戦争はなくならないのか?
なぜ貧困はなくならないのか?
なぜ?
そんな疑問、以前は私も抱えていました。
お金をものさしとした利己主義ばかりが目立つ社会を、
どうやって利他に整えていけるのでしょうか?
はたしてそれは個人で解決できるテーマでしょうか。
社会や政治に不満を言う前に、
まずは自分の力を磨き、
目の前の人との信頼に責任を持つこと。
それが、このわの商いの出発点です。
たとえ一握りの100円玉でも、
たとえ100万円でも、
信頼がなければ、このわの芋ようかんは手にできない。
そんな時代は、もうすぐそこまで来ているのかもしれません。
基軸通貨やお金の裏付けは──
金でも石油でもない。
その国で、真剣に汗を流して働く「労働力」そのものです。
そしてその労働を、
一体どれだけの人が本当にしているのでしょうか。