丹波篠山・福住で「農業」「狩猟」「木こり」をはじめとする一次産業に取り組む農家さん。
丹波篠山の気候は霧が濃く朝晩の寒暖差が大きいことで有名です。
そのため小豆が養分を蓄えようとすることで普通の小豆よりも大きくふっくらとしたものが育つそうなのです。
大学で農業と出会い 大学院で水田畦畔の生物多様性の再生について研究され里山の生態系を守り未来に繋いでいきたいとの思いからご夫婦で就農されたそうです。
農薬・化学肥料を使わず 生き物が暮らせる畑をつくること、山の落ち葉や畔のくさなど近場の有機資源を循環させ畑を肥やすこと、など具体的なポリシーをもって取り組まれている若い農家さん。
和菓子このわとは九州大学の創食倶楽部でご縁をいただき 丹波大納言小豆を通してお付き合いさせていただいています。
今回現地で畑を見せていただきながら長井さんからお話を伺いたいという店主の夢を 快く受け入れていただき感謝の気持ちでいっぱいです。
農家の出身でもないご夫婦の就農が並大抵の努力では成功しないことは想像に難くありません。
それでも地域の皆さんの協力もあり理想の生態系を未来に繋ぐための循環型農業の構築が着実に実践されていました。
例えば 豆の乾燥には温風を使わず自然に乾燥させ ビニールハウスの資材を竹に替え老朽化したときは土に返せるように工夫されていました。
一般的に収穫された小豆は温風を使って人為的に乾燥させます。
長井さんは昔ながらの製法で刈った豆を重ね重ねに積んで時間をかけじっくり自然乾燥させます。
そうして熟成を整えることで乾燥具合が揃い煮えむらのない昔ながらの美味しい丹波大納言小豆となるのです。
昔は有名な宿場町で賑わっていたこの地域ですが 2018年に大阪で有名なマグナムコーヒーさんが 丹波篠山・福住に本店を移転させたことが起爆剤となり住む人も増え 更に 新しい観光客が訪れこの地域が活性化しているそうです。