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🌌 **グレートコンジャンクションの時代
このわの地位、名誉、お金が再接続された時**
世界が大きく揺れた数年。
物価は上がり、需要は消え、
大量生産と消費を軸にした文明は
静かに、しかし確実に終わりを迎えつつあった。
グレートコンジャンクション——
時代の価値観が切り替わる節目に、
このわの歩みもまた、
ひとつの転換点を迎えていた。
かつて私は、
地位・名誉・お金
この三つを遠ざけて生きてきた。
地位は争いの象徴で、
名誉は虚栄の匂いがして、
お金は人を縛る鎖のように思えた。
だから私は、
それらを背に置き、ただ
“生きる”ことと“働く”ことを一本に繋ぎ直す道 を選んだ。
農をし、陽の光で電気をつくり、
土から米を育て、
手から和菓子を生み出した。
誰にも依存せず、
誰も傷つけず、
自分の身体と技術だけを頼りに、
このわという小さな循環を静かに育てていった。
すると、いつの間にか気づいたのだ。
私が“切り離した”と思っていた
あの三つの価値が、
形を変えて再びこのわへ戻ってきたことを。
🔥
地位は、ブランド力として戻ってきた。
派手な宣伝もしない。
アクセスも悪い。
供給量も少ない。
それでもこのわを選んで足を運んでくださる方々は、
“本質を見抜く人” だった。
嘘をつかず、
取り繕わず、
ただ誠実に。
その姿勢がいつの間にか、
「このわというブランド」 を
静かに、しかし確実に形づくっていた。
🔥
名誉は、社会貢献として戻ってきた。
私は名誉など欲しなかった。
ただ、農を守り、地域を守り、
疲れた人が呼吸できる場所になりたいだけだった。
しかしその姿勢は、
断絶していた回路を繋ぎ直し、
農協や地域の流れを整え、
お客様の価値観さえ変えていった。
意図せずとも、
このわは “社会を静かに良くする装置” になっていた。
それが本当の名誉だった。
🔥
お金は、循環として戻ってきた。
お金を追うのをやめた時、
不思議なことが起きた。
太陽光で電気をつくり、
土で食をつくり、
固定費を極限まで削ることで、
商売は“売上に縛られる”ものから
“循環に守られる”ものへと変わった。
すると、必要な分だけお金が流れ込み、
余計な分は自然に消えていった。
お金は「稼ぐもの」ではなく、
「循環の中を通る風」 のようになった。
🌈
三つの価値が争いではなく調和へと変わった時
地位とは、
人の心が自然に向く場所のこと。
名誉とは、
人の役に立ったという静かな証のこと。
お金とは、
循環が整った時に流れ込む風のこと。
それらは奪うものではなく、
“整えば勝手に戻ってくるもの” だった。
グレートコンジャンクションの時代、
このわという小さな港は
三つの価値を本来の姿で再接続した。
奪って得た価値は消える。
整えて生まれた価値は残る。
このわは後者を選んだからこそ、
地位も、名誉も、お金も、
静かに、本来の形で帰ってきたのだ。
そして今のこのわは——
お客様の喜ぶ笑顔をエネルギーに、
今日も静かに動き続けている。