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このわのブログ

嘘のない商売について

嘘のない商売について

最近、よく考えます。

6次産業化を進めている今、

わざわざ安く和菓子を売り続けなくてもいいのではないか、と。

これは、値上げをしたいという話ではありません。

「正直でいたい」という感覚を、

改めて整理しているだけです。

……

インフレとデフレで、試されるものは違う

インフレの時代には、

経営者の器が試されます。

原材料が上がり、

エネルギーが上がり、

「値上げ」という選択肢が

簡単に見える中で、

どこまで耐え、

どこで渡すのか。

一方で、

デフレに向かう局面では、

消費者の器が試されると

感じています。

米が余り始め、

生きるために必要なものが

値崩れしていく中で、

「安いから」という理由だけで

選ぶのか、

それとも循環を選ぶのか。

今は、

その境目に立っているように

思います。

……

本物と偽物が、同じ値段になった

物価が上がり続けた結果、

本物と偽物の区別が、

価格だけでは

つかなくなりました。

以前から

「お金のものさしが

機能しなくなっている」

と伝えてきたのは、

このためです。

安いから良い。

高いから悪い。

そんな単純な軸は、

もう成り立たなくなっています。

「安くする」という行為自体が、

必ずしも誠実とは

限らなくなってきた。

今は、

そう感じています。

……

生きることと、働くことの境目

私にとって、

生きることと働くことの本質は、

自分の手で生み出し、

自立することです。

農業をし、

加工をし、

商いをする。

この循環が整った今、

これまで一時的に

下げていた価格を、

本来の標準価格に

戻すという判断に

至りました。

それは、

原材料や人件費の高騰を理由に

価格をつり上げることでは

ありません。

「続けられる形」に、

もう一度

整え直すという意味です。

……

ボランティアと商いの違い

固定費を極限まで削り、

自分の循環を削ってまで

価格を下げる。

それは一見、

お客様のためのように

見えるかもしれません。

でも、それは

商いとは、

少し違う形に

なってしまいます。

商いとは、

続けられる形で

渡すこと。

続かない優しさは、

結果的に

誰も守れません。

……

嘘のない商売とは

嘘のない商売とは、

安いことでも、

高いことでも

ありません。

この価格で、

来年も続けられるか。

この理由を、

お客様に説明できるか。

商いの循環を壊していないか。

この問いに、

正直に

「はい」と言えるか

どうか。

それだけだと

思っています。

……

安くしなくてもいいと

感じ始めたのは、

冷たくなったからでは

ありません。

任せても大丈夫だと、

信じられる関係が

育ってきた。

ただ、

それだけです。

これからも、

嘘のない商売を

続けていきます。

※お知らせ

110円商品の販売終了。

生菓子、イートインの

販売価格は据え置き。

3,000円以下の

クレジットカード決済終了。

いちご大福は

繁忙期のみ

通常価格290円に変更。

以上となります。

 

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